国産ピーナッツ(落花生)、特に千葉県産のピーナッツは特徴として中国産より甘いということらしい。
なんでも国産のほうが美味しいということを聞くがピーナッツで感じ取れる差があるのか。思い込みや先入観の影響はないのか。国産ピーナッツの方が本当に甘いのか、中国産と千葉県産を食べ比べて実際に検証する。
あくまでも食べた上での味覚での検証であり、機械で糖度を測定したはないことを比較ではないことを書いておきます。
先入観が味に影響することが考えられるため、銘柄は隠してテストします。ピーナッツは条件を揃えるためにすべて薄皮付きの素煎りタイプ。原材料は落花生のみで塩や植物油の使われていないものです。
使用したピーナッツ(落花生)
検証に使ったピーナッツは4枚柄。千葉県産が2銘柄と、中国産が2銘柄です。
- 川越屋 千葉県産半立種素煎ピーナツ 国産
- 南風堂 千葉県産落花生(無塩)国産
- トップバリュ 素煎り薄皮付ピーナッツ 中国産
- 川越屋 手むき素煎りピーナッツ 中国産
すべて薄皮付きの素焼きピーナッツである。原材料は落花生のみ。食塩も植物油も使用していないもので揃えた。
川越屋 千葉県産半立種素煎ピーナツ|国産
1品目目は千葉県産の「千葉県産半立種素煎ピーナツ」37g入り。販売者は川越屋。
たった37g入りで税込み298円もした。中国産とは比較にならないほど高価。開けた瞬間に香ばしい香りが来た。これは期待できるか。粒は不揃いだがやや大きめかなという気がする。薄皮は中国産とよく似ていてツヤツヤで綺麗。
南風堂 千葉県産落花生(無塩)|国産
2つ目は千葉県産の「千葉県産落花生(無塩)」50g入り。販売者は南風堂。
こちら国産だけにたった50gで税込み321円という高価なピーナッツ。開けたら香ばしくチョコのような甘い香りがした。粒はやや小さめで短いかなという感じ。大きさが不揃い。薄皮は白っぽい。
トップバリュ 素煎り薄皮付ピーナッツ|中国産
3つ目は中国産。おなじみトップバリュ「素煎り薄皮付ピーナッツ」60g入り。販売者はイオンで、加工所は吉田ピーナツ食品株式会社。
中国産だけに60g入りが税込み97円とお手頃価格。香りは香ばしい感じ。国産に比べ粒がやや大きく揃っている(気がする)。
川越屋 手むき素煎りピーナッツ|中国産
4つ目は中国産の「手むき素煎りピーナッツ」。販売者は川越屋。塩分0(ゼロ)をアピールした商品。もちろん今回比較する商品はいずれも素焼きであり塩分不使用です。
100g入りで税込み196円と国産より安い。粒は大きめでよく揃っている。香りは甘いチョコのような香り。
では甘いほうが国産なのか比較検証
比較検証は甘いほうが国産であるのかと言うのが目的。銘柄を隠して国産か中国産かを当てていく。美味しさは判断材料にしない。よって甘い方を国産と判別し、甘くない方を中国産と判別して、それがあっているのか確かめていく。
銘柄と味を覚えると影響するので試食はせずにいきなりテストに入ります。袋を開けて試食はしていない。だから 全銘柄で味は知らない。 ちなみに今回の4銘柄はすべて初めて食べる商品である。
まず紙コップを12個用意し、商品名がわからないようにコップ裏側に商品名を書いたシールを貼った。4枚柄をそれぞれ3コップ用意した。1コップにはそれぞれ3粒づつ入れた。
半部に割れていないものを選んで入れた。粒の大きさにやや傾向がある(中国産のほうがやや大きく長い)ので中国産のはあまり大きくない粒、国産は小さすぎない粒を選んで、見た目や舌触りではわからないようにした。
その後コップをゴチャゴチャにシャッフルして検証開始。
薄皮付きで検証
甘い方を国産ということで判別していく。
順番 | 味での判断 | 答え |
---|---|---|
1個目 | 国産 | 正 千葉県産落花生(無塩)|国産 |
2個目 | 中国産 | 正 手むき素煎りピーナッツ|中国産 |
3個目 | 中国産 | 正 素煎り薄皮付ピーナッツ|中国産 |
4個目 | 中国産 | 誤 千葉県産落花生(無塩)|国産 |
5個目 | 国産 | 誤 手むき素煎りピーナッツ|中国産 |
6個目 | 国産 | 正 千葉県産半立種素煎ピーナツ|国産 |
7個目 | 国産 | 正 千葉県産半立種素煎ピーナツ|国産 |
8個目 | 国産 | 正 千葉県産半立種素煎ピーナツ|国産 |
9個目 | 国産 | 誤 素煎り薄皮付ピーナッツ|中国産 |
10個目 | 中国産 | 誤 千葉県産落花生(無塩)|国産 |
11個目 | 中国産 | 正 素煎り薄皮付ピーナッツ|中国産 |
12個目 | 中国産 | 正 手むき素煎りピーナッツ|中国産 |
正解が8、不正解が4。千葉県産半立種素煎ピーナツだけは全て正解した。正解のほうが多かったが、どれもほぼ同じ味で味での見分けは非常に難しい。薄皮の影響もあるかもしれないので薄皮をとっての検証を次にやる。
薄皮を取って検証
順番 | 味での判断 | 答え |
---|---|---|
1個目 | 国産 | 正 千葉県産落花生(無塩)|国産 |
2個目 | 中国産 | 正 手むき素煎りピーナッツ|中国産 |
3個目 | 中国産 | 誤 千葉県産半立種素煎ピーナツ|国産 |
4個目 | 中国産 | 正 素煎り薄皮付ピーナッツ|中国産 |
5個目 | 中国産 | 正 素煎り薄皮付ピーナッツ|中国産 |
6個目 | 中国産 | 正 手むき素煎りピーナッツ|中国産 |
7個目 | 国産 | 正 千葉県産半立種素煎ピーナツ|国産 |
8個目 | 国産 | 正 千葉県産落花生(無塩)|国産 |
9個目 | 国産 | 正 千葉県産落花生(無塩)|国産 |
10個目 | 国産 | 誤 手むき素煎りピーナッツ|中国産 |
11個目 | 国産 | 誤 素煎り薄皮付ピーナッツ|中国産 |
12個目 | 中国産 | 誤 千葉県産半立種素煎ピーナツ|国産 |
薄皮を取ってやってみたらまた混沌として薄皮付きよりさらに差がわからず。差がなくあまりに似ていてほとんど全部感だけで判別した感じ。ただ結果は正解8で不正解が4。
結果と感想
薄皮付きが正解8、不正解4。
薄皮なしが正解8、不正解4。
結果的には甘いほうが国産である傾向となった。しかし感覚的にはどれも同じ味にしか感じられず混沌としていてほとんど感だった。
結論は、千葉県産(国産)ピーナッツのほうが甘い傾向は見られたが、感覚的な甘さに明確な差はない。歯ごたえも同じ。銘柄を隠した場合の味は、感覚的にはどれがどれかわからず差はゼロというくらい殆ど感じられなかった。
もし中国産を千葉県産ですと偽って食べさせた場合、「国産は甘いね」と答えてしまう気がします。どれも香ばしくとても美味しかった。