バターは美味しい?マーガリンは不味い?バターのマーガリンの味の違いってなんだろう。
よくバターは風味とコクがあってマーガリンはあっさりとかいうが、これは先入観ではなく本当に明確な違いがあるのだろうか。
正直ボクはバターだけで食べたことがないのでバターがどういう味なのかはよくわからない。
味というのは先入観の影響が大きい。例えば市販水と水道水、高級ワインと安物ワインを見分けられるかも、銘柄を隠したテストを昔見たことがあるが多くの人が間違っていた。つまりそう思って飲んだり食べたりするから美味しい不味いと感じるが、銘柄がわからないと結局差を感じ取れなかったりする。
ではバターとマーガリンはどうなのか。銘柄を隠してテストを行ってみる。
比較した商品
比較した商品は
- 雪印 北海道バター
- ネオソフト クリーミー
- ネオソフト バター風味
すべて雪印メグミルクで揃えた。バター1種類、そしてマーガリン2種類。なお塩分量の影響を避けるため、本当は食塩ゼロで比較したかったが、無塩バターはあったが無塩マーガリンが置いてなかったので塩分が使われた商品で揃えて比較することにした。
バター風味のマーガリンを入れた理由は、バターが入っていないバター風マーガリンは本物のバターと違いがあるのか調べたかった。
マーガリンの方は原材料にバターが混ざっていないか確認して購入。
雪印 北海道バター
バターはいちばん有名な雪印メグミルクの 北海道バターでテストする。
原材料は生乳と食塩。添加してある塩の量で味に差が出るといけないので、本当は食塩不使用で比較したかったが無塩マーガリンがどの店にもなかったので仕方ない。
レンガのような形のブロック状のバターが銀紙に包まれている感じ。冷えたバターの匂いをかいだが以外に匂いはほとんどしなかった。
ネオソフト クリーミー
マーガリンは2種類。そのひとつが一番メジャーな雪印メグミルクのネオソフト 香り広がるクリーミーな味わい。
原材料は植物油脂に食塩と粉乳が添加されていて、クリーミーな味わいということだ。これがもっとも一般的なマーガリンであるため原材料の粉乳は許容してテストする。
マーガリンはおなじみのプラ容器。
ネオソフト バター風味
もう一つのマーガリンには雪印メグミルクのネオソフト 刻のあるバター風味を使用。理由はバター風味を謳ったマーガリンは本物のバターと区別か付くのかということもテストするため。
原材料にはバターが入っていないものを選んだ。やはりバターが何割かでも入っているとそれは純粋なマーガリンではないと思ったから。これは植物油脂に粉乳と食塩というもの。
原材料的にはもう一つのマーガリンと変わらないが、粉乳が食塩より前に来ているので重量比で粉乳がもう一つのものより多めに使われているということ。
バター風味のマーガリンは、スタンダードなものよりもかなり色が黄色い。
比較
3つ並べるとネオソフトのバター風味だけ黄色が濃い。バターとネオソフトクリーミーはほとんど同じ色。ちなみに匂いは冷えているせいか殆どない。冷蔵庫で冷えている状態では匂いで判別はできなさそうだ。テストする室温は16℃。
銘柄が分かる状態で味見
銘柄がわかる状態で食べてみた。
銘柄 | 味 |
---|---|
北海道バター | ただの油で塩以外は味がしない。 風味もコクも全く感じなかった。 全く美味しくない。 |
ネオソフトクリーミー | バターと極めて似ていて味が殆どない。 ただの油という感じ。 塩だけわずかに感じられる。 美味しくない。 |
ネオソフトバター風味 | 上の2つよりややコクを感じた。 が、やはりただの油で美味しくはない。 これだけ塩はやや強めに感じた。 |
コク
バター風味>マーガリン≧バター
塩気
バター風味>マーガリン>バター
どれもよく似ていた。
以外にもバターが一番あっさりしていると感じた。バターは牛乳の風味やコクがあるものと思っていたが全くそんなことななかった。ただの油を舐めている感じで味はなく全然美味しくなかった。これが遠慮のない正直な感想。
おそらくバター風味のマーガリンが、最もバターのイメージに近いかもしれない。あくまでもイメージの味。
銘柄を隠して味見
さあ、こっからが本気だ。
テストは銘柄がわかると先入観の影響が出てしまうので、実際銘柄がわからない状態で違いがわかるのかテストする。テストは3回。皿の上に銘柄を書いたシールを貼った。上からは見えないことを確認。
どっさりとは食べられないので赤丸のとこにちょっと付けた。この状態でとことんシャッフルする。場所を忘れるように途中で別の作業をしてまたシャッフル。
テスト回数 | 結果 |
---|---|
1回目 | 1皿目 ネオソフトバター風味 → 正解 2皿目 バター → 正解 3皿目 ネオソフトクリーミー → 正解 |
2回目 | 1皿目 ネオソフトバター風味 → 正解 2皿目 バター → 正解 3皿目 ネオソフトクリーミー → 正解 |
3回目 | 1皿目 ネオソフトバター風味 → 正解 2皿目 ネオソフトクリーミー → 正解 3皿目 バター → 正解 |
以外に全部正解した。3度テストして全問正解だったのでおそらく間違いないだろう。
一番あっさりしてるのをバターと判別した結果正解だった。それとマーガリン(バター風味)は塩が強い。これは塩分量の差でわかった。
ただ、塩分なしだとどうなるか。これは塩分なしのマーガリンがなかったので比較はできなかったが、無塩でテストすればさらに混沌とすることは間違いないだろう。
それと、これは最初に銘柄を知った状態で食べるテストをしてしまったので味を覚えていた影響がある。もしも最初に食べないでいきなり銘柄隠して比較となると、ネオソフトバター風味をバターと勘違いし、一番あっさりしているバターはマーガリンと思い込んでいたと思う。
つまりこれはイチゴよりイチゴ香料のほうが苺らしい香りがする現象だと思う。
パンに付けて食べて比較
ここまでは各銘柄単品で食べての比較だが、じゃあこれをパンに塗った状態だと違いはわかるのか。それをテストする。
記憶が残っていると影響を受けるので、翌日のテスト。いや1日くらいじゃ記憶は消えないかw。テストは全部で3回だ。銘柄を隠してシャフルしまくる。
テスト回数 | 結果 |
---|---|
1回目 | 1皿目 ネオソフトバター風味→ 正解 2皿目 ネオソフトクリーミー → 不正解(正解はバター) 3皿目 バター → 不正解(正解はネオソフトクリーミー) |
2回目 | 1皿目 ネオソフト → 不正解(正解はネオソフトバター風味) 2皿目 バター → 正解 3皿目 ネオソフトバター風味→ 不正解(正解はネオソフトクリーミー) |
3回目 | 1皿目 バター → 不正解(正解はネオソフトバター風味) 2皿目 ネオソフトクリーミー → 正解 3皿目 ネオソフトバター風味 → 不正解(正解はバター) |
これは散々な結果となってしまった。ほとんどが不正解。
パンの甘みが影響しで各銘柄の微妙な違いは非常にわかりにくかった。塩分量の差もパンと一緒に食べるとわからなかった。
追加テスト
後日別に比較検証テストしました。バターとマーガリンを温めて溶かしたらどうかということ。
で、それぞれパンに塗ってトーストしました。
銘柄 | 匂い、味 |
---|---|
北海道バター | 匂いはあまりしない。 ほぼパンの甘い匂いだけだった。 味はマーガリンと同じでわずかに塩味だけ。 |
ネオソフトクリーミー | 匂いも味もバターと全く同じ。 |
ネオソフトバター風味 | これだけ蜂蜜のような匂いがした。 味はやや濃い目で一番美味しかった。 |
バターを溶かすともっとコクのある匂いがするのかと思ったが、以外にあまりこなかった。ネオソフトクリーミーもバターと同じだった。バターとマーガリンは匂いに違いは感じられず。
ただ、ネオソフトバター風味だけ違った。蜂蜜を塗ってトーストしたようなそういう匂いがした。味もコクが合って3つの中では一番美味しい。
世間一般のイメージ的にはネオソフトバター風味がバターに近いのではないかと思う。ただ、本物のバターは実は匂いはそれほど強くはなく、ネオソフトクリーミーと匂いも味も体感的には変わらなかった。
手間がかかるのと時間的な関係で銘柄隠してシャッフルしてのテストは省略。
結果のまとめ
バターやマーガリンを単品で連続で食べて比較した場合は微妙な塩分量の差で違いはわかった。しかし塩分量以外の違いはほぼないに等しい。冷やしたバターを常温で食べても風味もコクもまったく感じなかった。ただ、バター風味のマーガリンだけはややコクを感じた。
もしも無塩タイプで揃えて比較すると、バターとマーガリンを連続で食べてもおそらくほぼわからないのではないかと思う。
また連続で食べれば微妙な差は確かにあったが、もしも比較せずにある日ある場所でその単品のみで食べると、それがバターなのかマーガリンなのかはわかることはないでしょう。
さらにパンに塗った状態での検証ではまったく区別がつかなかった。
つまりこれは、もし市販された菓子パンにでバター使用と書いてあって、実はそれがマーガリンであってもわからないということが言える。パンに入れられた状態ではバターと思って食べれば「バターおいしいね」と感じるということ。
いやいや明確な違いが出ているよ、と言い張るならそれは先入観だろう。少なくとも一般人の舌ではバターとマーガリンは食べても匂っても判別できないことがわかった。